パートナーに浮気をされてしまった…かもしれない。
話し合いではもはや埒が明かず、また、できるだけ決定的な勝利を収めたいと考えた時には、離婚裁判によって決着をつけなければならないケースも出てくるでしょう。
裁判をするというのは、原告(離婚したいと考えている側)にとっても非常に大変なことですが、大変なことに挑むからこそ、確実に勝利を収めなければいけません。
裁判で勝つための条件、それは、「証拠」を示すこと。浮気や不倫がきっかけで離婚裁判を起こすからには、より確固たる証拠を揃える必要が出てきます。
その証拠にはどのようなものがあるのか、また、勝ちを確実にするために必要な証拠は何なのかを見ていくことにしましょう。
離婚裁判で勝つために「証拠」が必要となる理由
まず最初に、なぜ離婚裁判で勝つためには「証拠」が必要になるのかを説明します。これがわかれば、証拠を手に入れておくことの重要性も、より理解できるはずです。
裁判の勝敗を決定するのは誰ですか?そう、裁判官です。裁判官は、原告と被告それぞれの言い分を聞き、精査しながら勝敗を決めていきます。
いくら原告が「あの人は浮気をしました!」と訴えたとしても、もしその確たる証拠を示すことができなければ、被告が実際に浮気や不倫をしたと断定することができず、原告の訴えが退けられてしまう可能性もあるのです。
また、その証拠は「浮気や不倫をしている」と主張する側が提示する必要があります。「浮気はしていない」と主張している側がその証拠を出すことは通常困難であり、それは「悪魔の証明」と呼ばれ、被告にその義務は生じません。
これらの理由から、離婚裁判で勝つためには、原告側が確固たる証拠を用意し提示する必要が出てくるのです。
離婚裁判で有利となる証拠は写真・映像・音声
パートナーが浮気や不倫をしている証拠、これが、離婚裁判で勝利を決定づけるために原告が用意しなければならないものです。それにはさまざまな種類のものが考えられますが、その中でも裁判を非常に有利に進めるために必要となるのが、写真と映像、そして音声です。
写真や映像や音声による証拠は、誰もが客観的に見て「浮気している」と感じたり、「不倫しているのではないか」と感じられるものになり得ます。これほど強い証拠はなく、まずはこれを押さえる努力が求められるでしょう。
例えば、パートナーが他の人と一緒に寝ている写真や映像、ラブホテルへ出入りしている写真や映像、浮気・不倫相手の家へ出入りしている写真や映像、ふたりが親密に会話をしている映像や音声などがこれに当たります。
ただ、これらの写真や映像は、そこに映る行動を幾度となく繰り返していることが重要であり、1回だけでは証拠として弱いことも覚えておきましょう。また、ラブホテルや相手の家へ出入りしていても、その滞在時間が極端に短いと、これも浮気や不倫と認められない可能性があります。
音声も同様で、ふたりの会話に性的な内容が含まれていたとしても、その会話のみで浮気や不倫をしていると断定されることはほぼありません。
携帯電話内の記録やレシートなども重要な証拠
パートナーのパソコンやスマートフォン、携帯電話に残る記録も非常に重要な証拠となり、離婚裁判の際には役に立ってくれるでしょう。
例えば、浮気相手とのメールやチャットのやり取り、不倫相手と一緒に写った写真、これらも当然証拠となり得ます。しかし、ただやり取りをしていたり一緒に写っているだけでは、浮気や不倫の証拠として認められる可能性は低いでしょう。
そこから明らかに性的な交渉があったことがうかがえないと、離婚裁判で完全勝利を収めることは難しいのかもしれません。それでも、どんな証拠がどんな形で威力を発揮するかはわからないので、些細な記録でも気になったものは残しておくべきです。
合わせて、パートナーの何かしらの購入歴や利用歴などがうかがえるレシートやクレジットカードの明細も、証拠として使える可能性を考え押さえておきましょう。これのみで証拠として成立するかと言われれば、それは簡単ではありませんが、他の証拠と合わせることで浮気や不倫の事実を確定させることができるかもしれません。
パートナーが買ったものや利用した施設などが把握できるレシートやクレジットカードの明細などは、例えば携帯電話のカメラで撮影しておくなどし押さえておいてください。浮気相手と疑われる人物と旅行などに行っていた証拠としてのこれらを押さえることができれば、これは裁判時に原告側に有利に働いてくれます。
証拠の有無で変わる勝敗とその程度
パートナーが浮気や不倫をしているかどうかを裏付ける証拠は、単純に離婚裁判で勝てるかどうかを左右するだけのものではありません。その程度にも関わってくるのです。
明らかにパートナーが浮気や不倫をしているという証拠を掴むことができれば、単に離婚できるだけではなく、慰謝料や財産分与などにも大きな影響を与えることになるでしょう。
子供がいる場合には、親権を勝ち得るかどうかや、その子供が成長する過程で必要となる教育費や養育費の額にも影響が出てくるかもしれません。また、離婚後に子供と元パートナーを面会させるかどうかなどの結論にも関わってくるでしょう。
浮気や不倫をした証拠の有無によって今後の展開が大きく変わるため、離婚後の条件なども含め完全勝利を収めたいと思うのであれば、裁判前にできるだけ多くの証拠を集めておく必要があるのです。
浮気や不倫の証拠を手に入れるには
離婚裁判において、パートナーが浮気や不倫をしている証拠を示すことが、どれだけ重要なことかはわかってもらえたと思います。
では、それらの証拠をどのように手に入れるのか、最も重要なのはここです。証拠を手に入れる術が無ければ勝つ負ける以前に、離婚裁判に挑むことも難しくなってしまうでしょう。
パートナーの浮気や不倫の証拠は、探偵事務所に依頼し押さえてもらう方法が確実であると思われます。
浮気や不倫の調査を専門としている探偵事務所もありますし、数十年に渡って数々の実績を収めてきている事務所もあります。そうしたところに依頼し、素行調査等によって写真や映像、証言などの証拠を押さえてもらう。これが離婚裁判で勝つための証拠集めには必須と言えるでしょう。
探偵事務所では、証拠を押さえた後、離婚裁判に必要な書類を作成してくれたり、証言者として裁判に参加してくれたり、あるいは、離婚裁判に強い弁護士を紹介してくれるサービスを行っているところもあります。
証拠の出方によっては裁判に訴えることもありうると考えているのであれば、なおさら探偵事務所に依頼しない理由はないでしょう。
また、探偵事務所に依頼するには、上で触れたパソコンや携帯電話の記録、あるいはレシートやクレジットカードの明細なども必要となります。自分で集められる証拠と探偵事務所が押さえた証拠、双方が合わされば、離婚裁判で負けることは、より考えにくくなるはずです。
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