ベトナムで認知症の母親の介護を行っている、小松みゆきさんの著書「越後のBaちゃんベトナムへ行く」が、日本とタイの合作で映画化されることが決定しました。
タイトルは「ラストライフをベトナムで」。主演は松坂慶子、監督は大森一樹です。
認知症の母をベトナムで介護
小松みゆきさんは現在66歳。1992年に日本語教師として仕事をするため単身ベトナムへ。そして、2001年に母親のヒロさんをベトナムのハノイに迎え入れた。そこから、異国の地での娘と母の介護生活が始まった。
2007年にベトナムでの母親との介護生活を綴った著書「越後のBaちゃんベトナムへ行く」を出版した。これが今回の映画の原作でもある。
映画のテーマは「仕事と介護の両立」。国は違えど、思うことは日本で親の介護をしている私たちと同じでした。
言葉の環境も違うベトナムでどのような介護を行っているのか。また、なぜ日本に戻って介護をしようとしなかったのか。そこには小松さんなりの人生の考え方も見られます。
身内の介護と今の自分の生活。これは、介護において今後も大きな課題となってくるでしょう。
主人公の小松みゆきを演じるのは松坂慶子
主演の松坂慶子さんは現在61歳。本作の小松さんとほぼ同年代なので、リアルな演技が期待できそうです。
今の世代の人からすると「お母さん」というイメージしかない女優ですが、今回は「娘」という役柄。認知症の母を前にした娘をどのように演じるのかも、ひとつの見所かもしれません。
監督はゴジラシリーズも手がけた大森一樹
監督の大森一樹さんは、「ゴジラvsキングギドラ」などのゴジラシリーズの脚本・監督から、自身の体験を元にして大学病院を舞台にした「ヒポクラテスたち」など幅広いジャンルの映画製作に携わっている、映画監督でもあり、脚本家でもある。
さらには、株式会社ファーストウッド・エンタテインメントの代表取締役と大阪芸術大学芸術学部映像学科教授も兼任している。
ベトナムからのバックアップも
ベトナム側からも国内では有名な監督のダン・タット・ビンさんが参加、また文化庁の「国際共同製作映画支援事業」にも採択されるなど、介護という題材の映画では、国際的な一大プロジェクトでもあることが分ります。
今まさに自分の人生と親の介護という立場に置かれている方には、お勧めの作品になるだろうと期待できます。
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