浮気調査を行う探偵事務所に、あまりいい印象を持っていない人はまだまだ多いようです。「不当に高い費用を請求されてしまう気がする」と感じることが一つの理由になっているようですが、これは仕方がないことかもしれません。
浮気調査にある程度の費用がかかるのは、むしろ当然。数十万円ほどかかるケースも珍しくなく、多くの探偵事務所が浮気調査の際にはこれだけの費用を請求してくるはず。そもそも浮気調査には、実際にそれだけの費用がかかるものなのです。
問題は、不当に高い費用を請求する探偵業者が実際に存在しているという点。ただ、こうした業者を駆逐するよりも、浮気調査の依頼者が悪徳探偵業者を回避する方がよっぽど早く確実なのかもしれません。
悪徳探偵業者はどのように依頼者を騙し不当に浮気調査費用を請求しているのか、その手口と、そうした業者に騙されないようにするための注意点について紹介していきます。
追加料金を請求してくる悪徳業者の手口
浮気調査を探偵に依頼しようか検討し始めると、多くの人は各業者の比較を行うはずです。ぜひしてもらいたいのですが、悪徳探偵業者は、一見安い料金で浮気調査を請け負ってくれるような印象をWEBサイトや広告で与えようとしてくるので気をつけなければいけません。
もしそれに引っかかり浮気調査を依頼してしまうと、おそらく追加料金という形で多額の費用を請求してくるでしょう。これがまさに、悪徳探偵事務所の手口。
最初から多額の費用の見積もりを提示しても、依頼者はそれに応じることはありません。広告などよりも調査費用がかかると知れば、誰も契約書にサインはしないはず。業者側はそれもわかっています。ですから、一旦契約書は交わしておき、あとで追加料金という形で別途請求してくるのです。
依頼者側としては、一度契約し、しかも着手金などを支払っているので、何も証拠がつかめないまま調査を終了してしまうくらいなら、もう少し調査費用を支払ってでもパートナーの浮気や不倫の証拠を掴んでもらった方が損をしないはずだという思考に陥り、その追加料金の請求に応じてしまいがち。まんまと騙されてしまうのです。
「もう少しで証拠が掴めそうだ」、「証拠が掴めなければ全てが台無しになってしまう」、そうした言葉を使い、依頼者に追加調査の許可を得ようとしてくるのも、悪徳業者のありがちな手口。依頼者の心理を上手に突いてくるため、多くの人は追加調査の申し出を断る機会を逸してしまうのです。
こうした手口によって追加料金を請求してくる探偵業者がある、これを知っているだけでも有効な防御策となります。ぜひ、頭に入れながら浮気調査の相談をしてください。
よくある追加料金の請求理由
浮気調査の追加料金は、上で示したように、追加調査を理由に請求されることがあります。では、その追加調査はどのような理由で行われるのでしょうか。
一つは、調査スタッフの増員です。通常浮気調査は2人から3人ほどで行いますが、「あと1人スタッフを動員すれば確実に証拠が掴める」などと言い、そのスタッフ分の人件費を追加で請求してくる探偵業者も少なくありません。そうした業者も要注意ですが、もっと悪質な場合には、「調査スタッフを増員したので、その分の人件費を請求します」と事後報告してくる業者。これは相当な悪質な手口です。
「もう少し時間をかければ決定的な証拠が押さえられる」とし、調査時間の延長を提案してくる業者も危険。これも追加料金の請求理由としてはよくありますが、調査スタッフの例と同じように、「調査時間をオーバーしたので、その分の経費を払ってください」と事後報告で言ってくる探偵業者がいるので十分に気をつけなければいけません。
追加調査とは別のケースで、「証拠獲得のために調査スタッフが長時間待機していたので、その分の人件費や経費などを請求します」と追加料金の支払いを迫る業者もあります。ここまでひどい業者は多くはありませんが、実際に遭遇する可能性はあるため、常に意識しながら探偵事務所選びや契約を行う必要があるのです。
何よりも、それらが水増しである可能性も否定できないでしょう。ろくに調査もせず、実際は調査スタッフの増員や長時間の待機もしていないにもかかわらず追加料金を請求してくる、そんな悪徳業者もありますから、依頼者は常に気を抜くことができません。
その「気を抜かないこと」こそが、悪徳業者に騙されないための一つの防御策となります。
追加料金を支払う必要性は?
もし悪徳探偵業者に浮気調査を依頼してしまい、調査スタッフや調査時間などを水増しされ追加料金の支払いを求められてしまったら、依頼者はそれを支払う義務があるのでしょうか。
残念ながら、契約後に請求されたのであれば、それを支払う義務が生じてしまいます。
悪徳業者はあらゆる計算を入念にし、法律的なことも考慮しながら、依頼者が絶対に追加料金を支払わなければならない状況へと追い込んでくるはず。拒否したところで、そこから逃れるのはかなり困難なのです。
たとえそれが水増しだったとしても、依頼者がそれを証明するのは大変ですし、もしその支払い請求を無視すれば裁判なども起こされかねません。契約書を持ち出されれば、依頼者に勝ち目はほぼないと思っておくべき。泣き寝入りするしかないのです。
つまり、騙される前の対処や意識が重要になってくるということ。その対処や意識に間違いや不足がなければ、そもそも水増しによって追加料金を不当に請求されてしまう事態を避けることができます。
悪徳探偵業者に騙されないためには
追加料金を請求されてしまったら、もう逃げることはほぼできません。では、悪徳探偵業者に騙されないためには、どのような意識を持ち、どう対処すればいいのでしょうか。
契約前に、話をよく聞くようにしましょう。また、契約書や見積書を隅々までチェックすること。悪徳業者は予防線として、「必要に応じて追加調査を行う場合あり」などと契約書などに書いている場合があります。それを見つけたら、「これはどういうことですか」と疑問をぶつけてください。もし、「こちらの判断で追加調査を行う可能性がある」という趣旨の答えが返ってきたら、その業者とは契約を結ばないこと。
契約後に追加調査の提案をされた時にも慎重になりましょう。実際には浮気調査をしていない可能性も否定できず、ずっと引き延ばすつもりかもしれません。もしそうであれば、スタッフや時間の水増しによる追加料金の額も、最終的にはとんでもないものとなってしまいます。
証拠を掴むためには、ある程度の「待機」は必要です。探偵業務には不可欠でしょう。しかし、それが本当に必要な待機なのか、それとも追加料金を請求するための待機なのか、ここが何よりも重要なポイントとなってきます。
待機の理由を聞いたり、それまでの調査の詳細な報告を写真や映像なども交えて提示してもらったりと、その探偵業者の調査内容や成果をチェックし、確かに必要であると感じれば追加調査やスタッフの増員の提案を受けてもいいのかもしれません。
少しでも違和感を感じたら、すぐに調査を打ち切ってもらうこと。この思い切った決断が自分の身と財産を守る方法だと心得ておきましょう。
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