受験生の方は新年を迎えた余韻にひたることもなく必死に受験勉強に励んでいるかと思います。今回はそんな受験生の息抜きのためにも読んで頂きたい「歴史上の天才」について書きます。
天才達はどんな人生を歩んで来たのか。そして共通点から見えてくる、天才を生み出す勉強方法とは一体何かを一緒に見ていきましょう。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
イタリア生まれ。名前の「ヴィンチ」は生誕地名。享年67歳。「飽くなき探究心」と「尽きることのない独創性」の言葉で有名。
子供の頃はラテン語、幾何学、数学を学んでおり、14歳で芸術家ヴェロッキオに弟子入りをして画家として歩み始める。
「モナリザ」や「最後の晩餐」などの絵画で有名ですが、ヘリコプターや戦車の原理や構造を具体的に定義したり、プレートテクトニクスといって大陸はプレート(岩盤)の上乗ってマントル(地球内部)を移動していることも分っていた。そのことから「万能人」とも呼ばれていたほどの天才です。
特徴的な睡眠時間(ショートスリーパー)
レオナルド・ダ・ヴィンチは4時間ごとに15分間寝るという独特な睡眠方法をとっていたそうです。いわゆる「ショートスリーパー」です。15分間では熟睡が出来ないので、起きた時の目覚めが良いと言われており、短い睡眠時間の割には体の疲れも十分とることが出来るそうです。
レオナルド・ダ・ヴィンチの場合、1日の睡眠時間は90分と極端に少ない「ショートスリーパー」ですが、その分起きていられる時間で自身の芸術活動や研究に費やすことが出来たのでしょう。
きっと「やらなければいけない」ではなく「やっていて楽しい」といった気持ちが、疲れの原因でもあるストレスを生まず、少ない睡眠でも十分リフレッシュ出来ていたのだと思います。
結果的には「人並み外れた好奇心」「集中力」「特殊な睡眠方法」が天才を作り上げたのかもしれませんね。
アイザック・ニュートン
イングランド生まれ。父親の名前も「アイザック・ニュートン」と同名。享年84歳。未熟児として生まれ、幼少期も体が小さく内向的だった。いじめも受けていたという。
リンゴが木から落ちるのを見て「万有引力の法則」を提示したことでも有名ですが、研究所に住み着いた二匹の猫の世話をする愛猫家でもあった。
ちなみにキャットフラップ(猫が家を出入りできる猫用の扉)を発明したことはあまり知られていない。
生涯研究オタク
大学生だった当時、流行病のペストによって大学が閉鎖されると、ニュートンは「これでもっと自分の研究に没頭できる」と喜んだそうです。
また、幼少期に薬剤師の家に下宿していたことがきっかけで興味を持った薬学だが、自分で使う薬は全て自分で作っていたそうです。
ニュートンに関しては「誰かの役に立つ研究」というより「自分が知りたいことの研究」という考え方にも思えます。教員だった頃も学生を置き去りにして難しい内容の講義を続けたそうです。ドラマにいそうなタイプの天才ですね。
自分の興味がある事を好きなだけやる。たまたまそれが新しい発見に繋がって、世の中に認められた故に天才と呼ばれるようになったのかもしれませんね。
トーマス・エジソン
アメリカ生まれ。享年84歳。「発明王」とも呼ばれる。電球、蓄音機、電話、発電機などの発明で有名。
学歴なんて関係ない
エジソンの最終学歴はなんと小学校。しかも中退。なのに何故このような天才が生まれたのか?その動力となったのは「知りたい」という貪欲な姿勢です。
エジソンはとにかく「why?」とあらゆることに対して疑問を持ち知ろうとしていました。私たちにとっては当たり前のような事すら真剣に考え自分が納得するまで追求する事をやめなかったそうです。
「何故ものは燃えるのか?」 → 納屋を全焼
「空を飛ぶ」 → 体内でガスを発生させる薬を友人に飲ませる
また、小学校の頃には担任の教師、さらには校長から「お前の脳は腐っている」「他の生徒の迷惑になる」と言われ退学させられたそうです。金銭的な事情で学校へ行くことが出来ない子供もいる中、退学させられたのです。
ですが、エジソンは図書館へ通い自ら学ぶことを選びました。そこには「知りたい」という強い気持ちがあったからです。
エジソンの「知りたい」ことに対する熱意はそれだけではありません。新聞の売り子として働き、わずかな収入を貯めて研究室を建てたとも言われています。学ぶ場所がなかったので自ら作ったのです。
その後も様々な科学雑誌を読み続けその中で出会ったのが「電気」についてです。
発電から送電までの電気に関するあらゆることを発明した天才で有名ですが、その陰には数えきれない「失敗」があったと言われています。
そんな背景からエジソンのことを「努力家」と呼ぶ声も多かったそうです。途中、耳が不自由になっても諦めず研究を続けたがそれを象徴しています。
その後、幾度の失敗と研究を積み重ね22歳の時に発明し特許を取得した株式相場表示機が2億円相当で買い取られました。この時点で「天才発明家」の地位は確立されました。
「学ぶ場所はどこでもいい。最も大切なことは知りたいと言う気持ちだ」
そんな言葉が聞こえてきそうな気もします。
アルベルト・アインシュタイン
ドイツ生まれ。享年76歳。光速度など宇宙単位で考えた「相対性理論」で有名。タイムマシンの定義の生みの親でもあります。
言語障害を乗り越えた天才
聞き取りや言葉の理解には長けていたが、生まれつき言語障害だった為それをアウトプットすることが苦手だった。
学校に関してもなかなか周囲や校風に馴染めず転校を繰り返していた。大学時代には実験中に大爆発を起こして問題になった。教師にも反抗的で授業も頻繁に休んだそうです。お世辞でも優等生とは言い難い生徒だった。
そんなアインシュタインですが、「独学」に関しては人一倍努力をしていたとも言われています。「誰かから学ぶ」のではなく「自ら学ぶ」ということが性に合っていたのかもしれません。
アインシュタインと言えば舌を出した写真で有名だが、笑顔を見せないことで有名だったそうです。
ちなみにあの写真は、カメラマンからの「笑って」という要望にうっかり答えそうになった自分の照れ隠しなんです。当時72歳。とってもおちゃめですよね。
代表的な名言に「私は天才ではない。ただ人よりも長く一つのことと付き合っていただけだ」という言葉があります。日本のことわざで「継続は力なり」と似たような言葉もありますが、まさに続けることが一番大切だと語っています。
ちなみに、アインシュタインは1日10時間以の睡眠をとる「ロングスリーパー」という事でも有名です。誰にも睡眠は邪魔させないという思いから部屋に鍵をかけて眠っていたそうです。レオナルド・ダ・ヴィンチとは真逆と言っていい睡眠方法ですね。
スティーブ・ジョブズ
アメリカ生まれ。享年56歳。誰もが知っている「Apple(アップル)」の創始者。Mac、iPod、iPhone、iPadといった今や私たちの生活に当たり前のようにある製品の生みの親です。「21世紀の天才」とはまさにスティーブ・ジョブズのことでしょう。
全くの0(ゼロ)からのスタート
スティーブ・ジョブズがIT業界へ飛び込んだのは13歳の時。アルバイトとしてコンピュータ関連製品の開発・製造・販売・サポートを行うヒューレット・パッカードの支社で働き始めた。
大学へも進学したが興味のない必修科目を学ぶことを嫌がり中退をする。「両親が一生をかけて貯めた学費を意味のない教育に使うのに罪悪感を抱いた」とも言った。大学は中退したが、同大学の興味のある講義にはこっそり参加していた。
その後、ヒューレット・パッカードで働いていた知識などを活かして自らコンピューター制作。それを売って得た資金でアップルを創業した。
しかし、本社は自宅のガレージ。そんなお世辞でも恵まれているとは言えない環境の中でも、集った仲間と開発を続け、3年越しで後に大ヒットするコンピューターを作り上げた。
スティーブ・ジョブズは色々な出会いや偶然が重なって生まれた天才だと思います。もちろん並はずれた探究心や好奇心の持ち主ですが、現代という情報社会の中であれば同じような才能を培った人も多くいたことでしょう。
共に開発する仲間がいて、きっかけを与える人物との出会いがスティーブ・ジョブズの成功へと繋がったと感じます。
そういった面で言うと「人を動かす天才」がまさにスティーブ・ジョブズに当てはまると私は思います。
ちなみにスティーブ・ジョブズは「ショートスリーパー」です。レオナルド・ダ・ヴィンチほど極端ではありませんが、2〜3時間の睡眠を複数回取っていたそうです。
まとめ
多くの歴史上の天才は、それぞれの時代でそれぞれ違った人生を歩んでます。そんな中ただ一つ共通している事。
「知りたいという気持ちを持ち、自ら学ぶという姿勢で探究する」
現代であればインターネットなどで知りたい情報を簡単に得ることが出来ます。勉強する環境も整っています。私たちは歴史上の天才より「知る」という事に関しては恵まれた状況にいるのです。
ただ、それと引き換えに自ら知ろうとする機会を失っている気もします。
自ら学びたいと思うことが天才への第一歩。嫌々やっている勉強は頭に入ってこないどころかストレスが溜まるだけでしょう。言ってしまえば「時間と体力の無駄」です。
自分が本当に極めたい事があるなら、絶対に今から始めた方が良いでしょう。それは他人から見て「くだらない」ことかもしれませんが、あなたにとっては一生をかけても探究したい「大切なこと」になるかもしれません。
意外とそれが、何年後、何十年後に世間から評価されて「天才」と呼ばれている可能性も十分にあります。
記事のコメント
何か、勘違いをされているそうですが、スティーブ・ジョブズがAppleのコンピュータを作ったのではありません。ジョブズの友人のウォズニアックが作ったのです。ジョブズは営業マンでした。
チームのリーダーだった、という点ではジョブズがコンピューターを作ったということになりますね。
ありがとうございます。ものすごく分かりやすかったです。
世の中のいわゆる成功者って人たちが行ってることって、やっぱり、みんな同じなんですね
自分が幸せでいるということですね
すごくわかりやすかったです
ありがとうございます!生涯勉強ですね!