認知症介護は「原因追求」より「理解すること」が大切

認知症介護は「原因追求」より「理解すること」が大切

認知症について重要視されるようになったのは最近のことです。それまでは「痴呆」や「ボケ」といったふうに呼ばれ、老化による一種の自然現象として捉えられていました。

しかし、脳のCTスキャンといった最先端医療技術によって、こうした高齢者による「痴呆」や「ボケ」といった症状は、後天的な脳の器質的障害だという事が分かりました。

認知症介護は「原因追求」より「理解すること」が大切
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認知症は病気です

認知症とは知的能力が持続的に低下する後天的な一種の病気です。健常者の「物忘れ」とは別物になります。ですが、認知症は医師によって診断されて初めて病気として扱われます。

少しでも気にかかる点がある方、またご家族がもしかしたら認知症ではないか?と思ったら、一度検診に行ってみるといいでしょう。

認知症の高齢者に見らる症状

認知症介護は「原因追求」より「理解すること」が大切

認知症には大きく分けて3つの症状が見られます。

記憶障害

今朝食べた朝食のメニューではなく、そもそも食事をしたかどうか忘れてしまうといった症状が記憶障害です。また、やろうとしていたことを忘れてしまうというのも記憶障害に分類されます。

見当識障害

見当識障害とは、今が何年何月なのか分からなくなってしまったり、今いる場所が何処なのか分からなくなってしまう状態のことです。

判断力の低下

普通であれば、火傷をしたら水で冷やすのといった当然の行動をとりますが、認知症の場合だと状況に応じた適切な判断行動が出来なくなることがあります。

認知症の高齢者との接し方

認知症と聞いたら介護者が大変とういうイメージがありますが、何より一番大変なのは本人だということもあります。

長年の記憶が徐々に断片的になってゆき、分からないことが次々と増えて、しまいには自分が自分でなくなる不安。出来ると思っていてもやり方を忘れて必死に考えたりします。

そのような状態の高齢者に「どうしてこんなことも出来ないの?以前は出来ていたよね?」と原因ばかりを追求するのは、必死に思いだそうとしている本人を、さらに追い込んでいるようなのものだと私は考えます。

認知症の高齢者を介護する大変さは尋常ではありません。ですが、本当に本人のためと思って介護に取り組むのであれば、私たち介護者は、高齢者がとったの行動の原因追及の前に、まず高齢者の不安な気持ちを理解してあげることが理想的な認知症介護ではないでしょうか。

介護
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この記事を書いた人
Misaki

現役の介護職員でありWebライターとしても活動。保有資格は介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネジャー)、実務者研修、ホームヘルパー2級(現、介護職員初任者研修)、介護事務。また両親の在宅介護も経験しており、職員側と利用者側の双方の立場から専門的な見解を行っています。

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