ITパスポートとは、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催する国家試験で、その手軽さから今、IT業界だけでなく幅広い業態に注目されている国家試験でもあります。
「ITなくしてビジネスは成立しない」という時代に、すべての人が最低限のIT知識を身に付ける目的で始まったITパスポートですが、「情報処理なんだかは難しそう」と懸念する方も多いと思います。
ですが、情報処理と言ってもプログラミングではなく、情報セキュリティや企業コンプライアンス、経営戦略、財務などITを用いた企業のしくみも含まれており、会社という団体の一人として働くなら、是非とも覚えておく必要がある分野なのです。
ITパスポートは進学・就職・転職に有利な国家資格
ITパスポートは国家資格ですので進学や就職や転職でアピールポイントになります。
ほとんどの企業はIT化へと移行している中、高いITリテラシーを持っている人材として高評価されること間違いなしです。
また、既に社員として働いている方であれば、ITのスキルアップにもつながります。企業によっては資格手当や奨励金も出たりするほど即戦力として認められている資格でもあります。
ITパスポートの合格率は極めて高い
国家資格とは言え、注目したいのはその合格率。平均合格率は約50%と国家資格の割にはかなり高いのも魅力です。
決して試験が簡単というわけではありませんが、当たり前と言って良いレベルの問題がほとんどなので、ちょっと勉強するだけで十分取得が可能な資格です。
ちなみに私は1日2時間を1ヶ月続けたら合格出来ました。買った参考書は次の2冊だけ。後は公式サイトの過去問をひたすらやっていただけです。
CBT方式で土日や夜間も受験できる
ITパスポートが他と違う大きな点は、「CBT方式」の試験システムを導入しているところ。
「CBT方式」とは「Computer Based Testing」の略で、コンピュータを利用して試験を受けることです。つまり、受験者はパソコンを使って問題を解いていきます。
実は私、CBT方式導入前のデモンストレーションの被験者として受験したことがあります。筆記用具、問題用紙、解答用紙はなく、目の前にあるのはノートパソコンと計算用の小さなホワイトボードだけでした。
パソコン自体もいたって普通で、ITパスポート専用のソフトを起動して試験を始めるといった具合。
まるで、自宅でインターネットのクイズを解いているような不思議な感覚ではありましたが、とてもリラックスして受験できた記憶があります。
ITパスポートの試験範囲
私が受験した当時は、ITパスポート自体新しく、過去問題が全くありませんでした。ですので、出題範囲が似ていると言われていた、シラバスの「初級シスアド」の勉強をしていました。
今は過去問題も充実して、出題傾向もはっきりしているのでもっと勉強しやすいと思います。
ITパスポートの出題範囲は以下のような感じで出題されます。
ストラテジ系(経営全般):35問程度
- 企業と法務(企業活動・法務)
- 経営戦略(経営戦略マネジメント・技術戦略マネジメント・ビジネスインダストリ)
- システム戦略(システム企画)
マネジメント系(IT管理):25問程度
- 開発技術(システム開発技術・ソフトウェア開発管理技術)
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント(システム監査)
テクノロジ系(IT技術系):40問程度
- 基礎理論(アルゴリズムとプログラミング)
- コンピュータシステム(コンピュータ構成要素・システム構成要素・ソフトウェア・ハードウェア)
- 技術要素(ヒューマンインターフェース・マルチメディア・データベース・ネットワーク・セキュリティ)
ITパスポートの過去問題はこちらからダウンロードできます。
ITパスポート試験:過去問題
ITパスポートの試験概要
都内であれば毎週どこかの会場で受験が可能です。会場によっても違いますが週に5回行っている会場もあります。本当に気軽に取得が出来る国家資格なんですね。
受験料金は5100円とちょっと高い気もしますがなんと言って国家資格です。それだけの価値は十分あります。
まとめ
高校生からお年寄りまで幅広い世代が受験しており、今最も注目されている国家資格なんです。資格が何もないよりあった方が有利ですよね。それが国家資格ならなおさらです。
是非ともこの機会に国家資格のITパスポートにチャレンジしてみてはいかがですか?
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